長野県の南端にある飯田市は昼は暖かく夜はグッと冷え込む、という果樹栽培にぴったりの気候の町。
南信州と言われている長野県最南端の飯田上下伊那地方は東に南アルプス、西に中央アルプスがそびえ、南北に天竜川が貫く自然豊かな地域。 昼夜の寒暖差が大きいため、野菜やフルーツは養分をしっかり蓄え味が濃くなります。
天竜川を見下ろす高台にある桃畑は日当たりが良く水はけも良いため、おいしい桃の栽培にぴったり。
大きく甘い桃をつくるためのこだわり
桃は春になるとたくさんの実をつけますが、栄養分を十分に行き渡らせ、上質な桃を作るために、
数多くの小さな実をふるい落としていきます。
ココロ農場では一般の生産者より残す桃の数を少なくし、より大きく甘みの強い桃の栽培に力をいれています。
また、日々生育状況に気を配り、愛情こめて大切に育てています。
手間をかけて大切に育てられるあかつき
あかつきを栽培しているココロ農場は天竜川を見下ろす小高い丘にあります。
この地域は中央アルプス・南アルプスの真ん中を天龍川が流れており、その谷のなかに何段にも重なる段丘があります。
昼と夜の気温差が大きいため、桃は栄養分をしっかりと蓄えます。その結果、甘味が増し、極上の桃が栽培されるのです。
また、日当たりと風通しが良く、水はけの良い畑で、桃作りには絶好の環境です。
桃の収穫はは7月中旬から8月中旬にかけておこなわれますが、甘味ののったおいしい桃を栽培するため、新年早々1月から作業が始まります。
桃の生育状況にあわせて気を配り、適切に手を入れて丁寧に世話をしています。
桃の芽が膨らみ始めた4/4、夜の気温が氷点下の予報で霜注意報が発令されました。
霜に覆われ氷点下の状態が続くと芽が凍ってしまいます。
それを防ぐために、気温が低くなる深夜2時から、最も冷え込む朝方まで地表で火を焚き続けます。
その間は畑を離れずじっと見守ります。
この日の気温は-5度程度まで冷え込みました。
自然の前では人の力など無力な時もありますが、大切な桃を守るため精一杯尽力します。
この日以降も5月初め頃までは急な冷え込みに気を付けながら、弱い桃の子供たちを守ります。
4月5日に花が咲き始め、7日には満開になりました。
ピンクの綺麗な花は桜にも負けません。
しかし、この綺麗な花を必要数まで落とす作業がすぐに行われるため、花見を楽しむ時間もありません。
全部に実がなると栄養がまわらず、とても小さな桃が何千個とできてしまうため1本の枝に適切な数の花を残しそれ以外は全て落としていきます。
これを摘花作業といいます。
実は、蕾の段階でもこうした選抜作業を行なっています(摘蕾作業)。
蕾から花まで続いた選抜作業も最終段階です。
形の良くないもの、虫や鳥の被害にあったもの、実が多くついているところなどから、仕上げの選抜作業をおこないます。これを摘果作業といいます。
このように新年早々から夏にかけて生育状況に気を配り、手をかけて育てることで美味しい桃ができあがります。