「サンふじ」と「ふじ」りんごの品種の特徴とは?

「サンふじ」と「ふじ」りんごの品種の特徴とは?

りんごの代表的な品種に「サンふじ」や「ふじ」がありますが、それぞれ味や見た目が異なります。
どのような特徴や違いがあるのでしょうか。
この記事では、「サンふじ」と「ふじ」の特徴と違いから、産地や旬の時期、おいしい食べ方や見分け方まで、詳しく紹介していきます。

「サンふじ」と「ふじ」の特徴について

まずは「サンふじ」と「ふじ」りんごのそれぞれの特徴について見ていきましょう。

・サンふじりんごとは?

「サンふじ」の「サン」は太陽を指しており、太陽の光をたっぷり浴びて栽培されたことからその名がつけられました。

蜜入りが良く、濃厚な甘みと程よい酸味の絶妙なバランスが特徴です。果汁を多く含んでいるためジューシーで、リンゴのコクと旨味を存分に堪能できます。

固めのシャキシャキした食感で歯触りが良く、香りが強いですが、果皮の色味の鮮やかさはなく、表面がザラザラした感じがします。

ふじに比べて少し見た目が劣りますが、食味が優れているのが魅力です。そのため、需要が増加しており、現在では日本国内で最も多く収穫される品種となっています。

・ふじりんごとは?

ふじりんごは、「国光」と「デリシャス」の交雑により生まれた品種です。見た目に鮮やかな赤い色をした丸みのあるシルエットと、食味の良さから、世界でも人気があります。

発祥の地である青森県藤崎町の「藤」と、富士山のような日本一のりんごになってほしいという思いから、「ふじ」りんごと名付けられたとされています。

果実は300~400gと大きめ。果皮がつるつるしていて色づきがよく、見た目がとてもキレイなのが特徴です。果肉は粗いですが、シャクッとした固めの食感で食味が優れています。

ふじりんごには、大きく2種類あります。縞ふじ(表皮に縦じまに模様)とベタ系(表皮が赤黒い)です。どちらも味は変わりません。その他にも、通常のふじより1か月早く10月初旬に収穫できる「早生ふじ」もあります。

親品種としても活躍しているふじは、「北斗」や「千秋」「シナノスイート」をはじめとして、数々のおいしいりんごを生み出しています。

「サンふじ」と「ふじ」りんごの違い

「サンふじ」と「ふじ」のりんごの違いは、栽培方法です。

「ふじ」は1個1個袋をかけて育てる有袋栽培で作られます。果実が小さいうちから遮光し、秋に袋をとって太陽にあてて着色させて育てるのです。

こうして育てたふじは、鮮やかな赤色に色づいた見た目がキレイなりんごに育ちます。甘さは控えめになるといわれていますが、無袋栽培よりも貯蔵性が高いのが利点です。

また袋をかけることにより、病害から守る役目もあるため、安定した品質のものを栽培できます。

一方で、「サンふじ」は、袋をかけずに育てる無袋栽培で作られます。太陽の光をたっぷり浴びて育てられたサンふじは、糖度が高く蜜入りが良いため、甘みが増します。ただし、貯蔵性が低いため、あまり日持ちしません。

つまり、無袋で育てたふじを「サンふじ」と呼びます。これまでは有袋栽培が主流でした。しかし、無袋栽培で育てたりんごの食味の良さから、現在は生産性が高い無袋栽培が盛んに行われるようになっています。

サンふじりんごの産地は?旬の時期はいつ?

「サンふじ」、「ふじ」共に産地は、青森県が最も多く、生産量の半数を占めています。次いで、長野県が20~25%、山形県が6%、岩手県が5%、福島県5%弱となっています。(平成23年度果樹生産動態等調査より)

サンふじの収穫時期は産地によって異なります。

  • 山形県:10月下旬~12月上旬
  • 福島県:10月下旬~12月上旬
  • 長野県:11月下旬~12月下旬
  • 岩手県:11月下旬~12月下旬
  • 秋田県:11月下旬~12月下旬
  • 青森県:11月下旬~4月上旬

サンふじは11月上旬~2、3月に、ふじも同じく11月~12月が旬ですが、その後の3~5月頃を中心に販売されます。他にも10月上旬からが旬の早生ふじもあります。

基本的にふじは通年出回っている品種です。収穫したものを大型冷蔵庫で貯蔵し、翌年の夏頃まで出荷しています。

サンふじの見分け方・保存方法・おいしい食べ方

・見分け方

おいしいりんごの見分け方は、お尻の部分をチェックすることです。果実が赤くて、お尻の部分が黄色やオレンジ色になっているものは、蜜入りの可能性が高いものになります。

逆に、お尻が緑色のものはやや未熟気味なので、熟すまでしばらく置いておきましょう。

ふじの中でも、「葉とらずふじ」はより甘みの強いりんごです。完熟していても、着色が均一でないこともあります。多少の色ムラがあったとしても、心配いりません。

・保存方法

りんごは乾燥に弱い果物です。

保存では、低温下で水分と湿度を保つことが大切になります。1個1個袋に入れて、冷暗所や冷蔵庫の野菜室で保存するのが望ましいです。

より長持ちさせたい場合は、新聞紙に包んでから袋に入れましょう。新聞紙には温度や湿度の変化を緩和させる効果があります。

基本的に家庭の冷蔵庫ではあまり長持ちしません。特にサンふじは、日持ちしないため、早めに食べるようにしましょう。

・おいしい食べ方

フレッシュなりんごジュースにすると、濃厚な美味しさを楽しめます。ジャムやすりおろしてドレッシングに加えれば、甘酸っぱさが活かされ、アレンジの幅が広がります。りんごを使ったレシピはたくさんあるので、参考にして作ってみましょう。

またお肉などの食材と一緒に調理すると、りんごの作用でお肉がやわらかく仕上がり、コクが増します。お肉料理などに加えて、おいしく仕上げてみましょう。

そのまま食べるときは、りんごの甘みをしっかり感じることができるので、冷やして食べるのがおすすめです。

サンふじはどこで買うのがおすすめ?

サンふじはスーパーや青果店でも、簡単に手に入ります。

以下のような方には、通販での購入がおすすめです。

  • 品質などにこだわったものを食べたい
  • 季節の贈答用に贈りたい
  • たくさん買いたい

通販なら、全国どこからでも注文できます。オンライン販売などのページでは、商品の一覧が紹介されており、種類が豊富なだけでなく、品質も高いです。旬の時期に合わせて、情報を仕入れておくと良いでしょう。

また、りんご農家が紹介する関連ページでも、旬の時期限定で販売されています。産地によって、時期は若干異なります。予約販売もしているので、早めにチェックしておくと安心です。

まとめ

太陽の光をたっぷり浴びて育ったサンふじりんごは、蜜入りが良いため甘みが強く、程よい酸味があり、絶妙なバランスの食味の良さが特徴です。

これと比較されるふじは、見た目に美しく、安定した品質と貯蔵性の高さが魅力です。サンふじとの違いは、栽培方法にあります。ふじは袋をかけて有袋栽培で、サンふじは無袋栽培で育てます。

サンふじは見た目が少し劣りますが、甘みは有袋栽培のものよりも強いです。
食味に優れており、人気が高く、現在では国内のりんごの生産量で最も多い品種になっています。

サンふじをおいしく食べるなら、そのまま食べるもしくは、ジュースにするのがおすすめです。ジャムやお菓子などに加工しても、酸味が活きておいしいです。

旬の時期になったら、通販で紹介されている出荷情報のページをチェックしておきましょう。サンふじは日持ちせず出荷期間も短めです。時期を逃さないように気を付けてください。

りんごは種類がたくさんあり、それぞれ味や形に個性があります。サンふじは、りんごの代表格であるといえます。ぜひ旬のおいしさを味わってみてくださいね。

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