秋の果物「りんご」ふじとサンふじの品種の違いとは?

秋の果物「りんご」ふじとサンふじの品種の違いとは?

秋の果物といえば、りんごですね。
りんごの代表的な品種といえば、「ふじ」です。
似たものに「サンふじ」という品種がありますが、味や見た目などにどのような違いがあるのか知らない方も多いでしょう。

そこで今回は、「ふじ」と「サンふじ」りんごの違いについてご紹介していきます。ぜひそれぞれの違いを知って、旬のおいしい味覚を味わいましょう。

「ふじ」と「サンふじ」は栽培方法が違うりんご

日本で最も栽培されており、人気の高い品種である「ふじ」。
「ふじ」も「サンふじ」も品種は同じ「ふじ」になりますが、その違いは栽培方法にあります。

「ふじ」は袋をかける有袋栽培

果実が小さいうちに1個1個に袋をかけ、収穫直前に袋をとります。太陽の光を当てることで、一気にアントシアンが生成され、綺麗に赤く色づいたりんごができあがるのです。

贈答用にもぴったりで、見た目の良いりんごを食べたい方に向けたりんごになります。

有袋栽培には、害虫の予防だけでなく、皮にサビを作らないことや着色の良いりんごを育てる目的もあります。世の中の見た目を重視する傾向にマッチした品種ということです。

「サンふじ」は袋をかけない無袋倍

袋をかけずに栽培するサンふじは、太陽の光をたっぷり浴びて育ちます。見た目はふじに劣るものの、蜜入りが良く甘味が強くなるのが特徴です。

「サン」とは「太陽」の意味からきており、「サン」とつく品種は、みんな無袋栽培で育てたものになります。スーパーなどでも「サン」のつく商品のりんごを目にする機会が多くなってきています。

この他に「葉とらずりんご」と呼ばれるものがありますが、こちらも無袋栽培で育てたものです。味が良く、とてもおいしいりんごに仕上がります。

なぜ葉とらずりんごの食味が良いのかというと、葉を残して育てることで、葉の養分がリンゴにしっかり蓄えられるからです。ただし、果皮が均一に色づかないため、色ムラが見られるのが欠点です。

これまでの袋栽培は、農家の負担が大きいことが問題となっていました。有袋栽培は減少傾向にあり、無袋栽培が盛んに行われるようになりました。今では生産されるりんごの大半が「サンふじ」になっています。

味重視で、見た目の良いサンふじを作ろうと農家の方たちは日々研究を重ねています。

「ふじ」と「サンふじ」の見た目や味の違い

「ふじ」と「サンふじ」は栽培方法だけでなく、見た目や味にも違いがあります。それぞれの違いを一覧にまとめたので、比較してみましょう。

 

  ふじ サンふじ
見た目
  • 表面はつるつるしていて、滑らかで光沢がある。
  • 鮮やかな紅色。
  • 果皮はザラザラしている。

  • 色ムラが見られる。

甘味と酸味のバランスが良い。

蜜入りが良く、甘味が強い。

食感

硬めでシャリシャリした食感。

ふじと同じ。

「ふじ」は、見た目のつややかで鮮やかな色づきの良さを売りにしています。
食味も優れており、甘味と酸味のバランスが絶妙です。安定した品質を誇り、日本でも人気のある品種となっています。

それに対して「サンふじ」は、「ふじ」に比べて見た目は劣るものの、濃厚な甘味を味わえるのがポイントです。太陽の光をたっぷり浴びて育つため、甘味が強くなるとのこと。

どちらもシャリシャリとした歯触りが心地よい食感が楽しめます。果汁がたっぷり含まれており、桃のように甘くジューシーな味わいです。

りんごは、皮に含まれているポリフェノールやペクチンといった栄養素を摂取できるので、皮ごと食べるのがおすすめです。

そのまま食べてもおいしいですが、加熱調理するのも良いでしょう。りんごを使ったレシピなど作り方を紹介したサイトやページを参考にしてみてください。

収穫時期や出荷時期が異なる

「ふじ」と「サンふじ」は、収穫時期や出荷時期が異なります。

  ふじ サンふじ
収穫時期

10月~11月上旬

11月~12月

出荷時期

10月下旬~夏頃

11月~1月

貯蔵性や保存性の面では、「ふじ」の方が優れています。

「ふじ」は貯蔵性が高く、長期保存に向く品種です。収穫された「ふじ」は一旦専用の冷蔵庫で保存されます。保存されたりんごは、旬が過ぎて品種が少なくなる4月~8月に出荷されます。

一年を通してりんごが食べられるのは、貯蔵性の高い「ふじ」のお陰といえるでしょう。旬以外の時期でも市場に出回っているため、季節を問わず味わうことができます。

一方「サンふじ」は、あまり日持ちしません。蜜入りが良い反面、褐変することが多いため、品質保持の面では「ふじ」に劣ります。「サンふじ」は、収穫してからすぐに出荷されることもあり、市場に出回る期間も短めです。

「サンふじ」の貯蔵性は低いですが、「ふじ」に勝る濃厚な甘味があります。旬の時期にはぜひ味わいたいところです。

通年出回っている「ふじ」と違い、「サンふじ」は旬の時期を逃さないようにする必要があります。出荷時期に合わせて、販売する農園のページやサイトなどで情報を得ておきましょう。早いところでは、10月頃から予約販売が開始されています。

まとめ

「ふじ」と「サンふじ」の大きな違いは栽培方法にありました。袋をかけて育てる有袋栽培が「ふじ」、袋をかけずに育てる無袋栽培が「サンふじ」です。

味や見た目などの違いも、この栽培方法の違いによるものです。

袋栽培により、見た目と貯蔵性に長けているのが「ふじ」。太陽の光をたっぷり浴びて育つことで、濃厚な甘味とおいしさを味わえるのが「サンふじ」です。

味は「ふじ」に勝る「サンふじ」ですが、見た目は「ふじ」に劣ります。

最近では、有袋栽培よりも無袋栽培が主流になりつつあり、味も見た目も良いりんごの栽培方法が研究されているようです。

また、りんごの旬の時期は10月~12月頃ですが、それ以外の時期でも味わうことができます。市場で出回っている多くが、貯蔵性と保存性に優れた「ふじ」です。

「サンふじ」は、旬の時期が限られていますので、出荷時期などをインターネットなどのサイトやページで確認しておくと良いでしょう。

ぜひ蜜の入った旬のりんごのおいしさをたっぷり味わってみてくださいね。

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