サンふじりんごの特徴は?食感や味、酸味について解説!

あなたはりんごの品種といえば何を思い浮かべますか?
シナノスイートや王林、シナノゴールドやジョナゴールドなど、さまざまな名前があがることでしょう。
りんごは品種の数が豊富で、地域によって流通量も違います。
そんな豊富な品種の中でも、全国的に有名なのが「ふじ」と「サンふじ」です。
今回は冬に旬を迎えるりんごの代表的な品種「サンふじ」に注目して、味の特徴や成り立ちなどの詳しい情報を解説します。
サンふじりんごの基本情報

まずはサンふじの基本的な情報について学んでいきましょう。
実はサンふじとふじは同じ品種のりんごですが、栽培方法が異なるために違う名前で呼ばれています。
- サンふじ…袋掛けをせず直接日光を当てて育てる「無袋(むたい)栽培」
- ふじ…袋掛けして育てる「有袋(ゆうたい)栽培」
そのため、農林水産省が集計・発表している全国作付面積数の市場調査結果では、ふじとサンふじは同じ品種として計上されています。
ここで2024年に発表された果物の統計「令和3年度(2021年度)特産果樹生産動態等調査」のデータをチェックしてみましょう。
令和3度に国内で栽培されたりんごのうち、栽培面積数が多い品種トップ5は以下の通りです。
順位 | 品種 | 栽培面積数(単位:ha) |
---|---|---|
1位 | ふじ(サンふじ) | 16,927.1 |
2位 | つがる | 3,752.4 |
3位 | 王林 | 2,496.8 |
4位 | ジョナゴールド | 2,287.4 |
5位 | シナノスイート | 1,088.4 |
第2位のつがるに約4.5倍もの差をつけ、ふじ・サンふじが第1位となっています。
この圧倒的な生産量こそが、全国各地どこのスーパーでもお目にかかることができる理由です。
サンふじの歴史
今でこそ気軽に購入できるふじ、サンふじですが、誕生までにはとても長い年月がかかりました。
ふじの歴史は、昭和14年(1939年)、青森県南津軽郡藤崎町にあった園芸試験場で、りんごの新品種開発のために育種試験が始まったのがきっかけです。
元となった親品種は「デリシャス」と「国光」。
長い月日をかけてこの2品種の交配を繰り返し、昭和26年(1951年)にようやくふじの元となる果実が生まれました。
その後もさまざまな試験を繰り返し、昭和37年(1962年)に「ふじ」と命名されたのです。
ふじという名前は育成地である藤崎町と、日本一の山・富士山、さらには初代ミス日本の山本富士子さんにあやかって命名されたといわれています。
日本一の品種になるようにと願い名付けられたふじは、品種登録からちょうど20年後の昭和57年(1971年)、ついに生産量が日本トップとなり名実ともに1番となったのです。
サンふじりんごの食感は「シャキシャキ」

固い食感のイメージが強いりんごですが、品種によって食感はさまざま。
サンふじの果肉は固めで、指で表面を軽くたたくとコンコンという音が聞こえます。
太陽の光をたっぷり浴びて育ったサンふじは果汁たっぷりで、噛むとシャキシャキとした感触が楽しめます。
袋掛けをするふじは直射日光を浴びないためやや果肉が粗め。
サンふじはより緻密な肉質で、りんごらしい食感が味わえる品種なのです。
対照的な食感を持つのが「シナノスイート」。
シャキシャキとしたサンふじとは異なり、柔らかく口の中で解けるような食感を味わえます。
このように一口に「りんご」といっても、持っている特徴はいろいろです。
サンふじは甘みが強く感じられるりんごで、りんごらしい歯ごたえのある食感を楽しみたい方に最適な品種といえます。
サンふじりんごの味わいと酸味のバランス

ふじは甘みと酸味のバランスが良いりんごです。
固い果肉からあふれ出る甘酸っぱくてジューシーな果汁が、多くの人の心をつかんでいます。
サンふじはその甘みと酸味のバランスに、さらに甘みがプラスされているのが特徴。
これはふじと違って太陽の光を直接浴びて育つことが理由です。
日中の間に光合成をたっぷりと行ったサンふじは、果実の中にたくさんの糖分を蓄えていきます。
通常は果肉の中に糖分が吸収されていきますが、サンふじの場合は吸収できないほどの糖分が作られることも多く、あふれ出た糖分が蜜となって軸の周りにたまることも。
つまりサンふじは甘みの象徴として知られる「蜜入りりんご」になりやすいりんごでもあるのです。
蜜は吸収されて消えることも…
蜜入りりんごの蜜は大量に作られた糖分があふれ出たものです。
りんごが木で栽培されている間は日中に糖分を作り続けるため、夜に呼吸で消費しても蜜が消えにくい状況が続きます。
しかし収穫後はそうもいきません。
農園で収穫されたりんごは当然ながら光合成によって糖分が増えることがないので、呼吸によって実の中の糖分を消費していきます。
そのため蜜が時間をかけて果肉の中に戻っていき、最終的には姿を消してしまうのです。
蜜入りりんごと書かれた個体を買ったのに、購入後しばらくしてから食べたら蜜がなかった…という経験はありませんか?
これは決して偽った表示ではなく、収穫後出荷されてから食べられるまでの時間経過と共に、密が果肉に吸収されてしまったのです。
「蜜入り」に惹かれて購入したりんごは、なるべく早く食べるよう心がけましょう。
サンふじりんごの選び方と保存方法

続いては美味しいサンふじを見分けるためのコツと、保存の仕方について紹介します。
まずは見分け方から確認していきましょう。
チェックポイントは5つ
以下のポイントを重点的にチェックしてください。
- 果皮…ハリとツヤがあって、全体的にしっかりと色付きがある
- 軸…太くてしわがない
- 形…左右対称的にふっくらとしている
- 重さ…手に持ったときにずっしりと重みを感じられる
- 香り…りんご特有の甘い香りがする
しわが寄っていたり軽かったりする個体は、収穫から時間がたって水分が抜けている可能性があります。
また、青みが残ったものは甘みが薄くなりがちです。
全体をしっかりとチェックすると、濃厚で美味しいサンふじを選ぶことができます。
保存のポイントは「温度」と「保湿」
りんごの保存で注意すべきなのが温度と保湿です。
りんごは低温を好むフルーツなので、常温下で保存するならなるべく低い温度を保てる場所を選択しましょう。
肌寒い季節になったら、エアコンなどの影響が少ない廊下や玄関がおすすめです。
もちろん冷蔵庫に入れるのもOK。
最近は9月を過ぎても高い気温が続くので、肌寒くなるまではむしろ冷蔵庫に入れて保管した方が無難です。
また保管の際には乾燥しないよう、キッチンペーパーや新聞紙で1玉ずつ包んだり、ポリ袋に入れたりと工夫をしてください。
乾燥すると果肉から水分が抜けてスカスカな食味のりんごになってしまいます。
りんごの水分が抜けないように心がけましょう。
サンふじりんごを使った料理やおすすめの食べ方

サンふじは甘みが強いパリパリとしたりんごです。
まずは生食でその味わいと食感をたっぷりと味わってみてください。
そのあとに試してほしいのが気軽に作れるスイーツのレシピ「りんご飴」です。
サンふじのサクサクとした食感と、飴のパリパリとした食感が楽しめます。
材料
- りんご…1個
- 砂糖…200g
- 水…50ml
小鍋で作ったときにりんごを飴にまぶしやすいよう、飴の材料となる砂糖・水の分量を多めに設定しています。
実際はこの半量程度でも作れますので、自分に合った分量で作ってみてください。
作り方
- りんごは洗って水気をしっかりとふき取り、皮付きのまま芯を取り除いて1口大にカットする
- 小鍋に砂糖を入れたら水を加えて中火にかけて飴を作る
- ぼこぼこと沸いてうっすら茶色くなりとろみがついてきたら、火を消してりんごに飴を絡めていく
- クッキングシートの上に並べて冷ます
余った飴はスプーンを使ってクッキングシートの上に乗せて冷ませば、べっこう飴として味わえます。
お好みで食紅を加えて色をつけたり、アラザンやこんぺいとうなどをトッピングしたりすると、見た目も楽しめるスイーツになるのでおすすめです。
産地直送!COCORO FARMのサンふじりんご

ココロファームでは長野県の地で太陽をたっぷり浴びて育ったサンふじを、産地直送のネット通販にて販売しています。
ご注文は公式サイト内のオンラインストアから受付中です。
サンふじは「贈答用ギフトボックス」「プレミアム規格品」「特秀品」「家庭用規格品」の4タイプをご用意しています。
今回は寒い季節のプレゼントやお歳暮ギフトに人気が高く、私たちおすすめの贈答用商品について、商品リンクを掲載いたしました。
販売期間や発送予定日など、商品に関する情報についてはリンクページよりご覧ください。
贈答規格品以外についてはこちらのリンクより、サンふじ商品一覧ページからご覧いただけます。
用途に合った商品をお選びください。
味よし食感よしのサンふじりんごを楽しもう♪

サンふじはりんごの定番品種だからこそ、正しい見分け方を覚えていただき、改めてその魅力を知ってほしいと思っています。
特に長野県は昼夜の寒暖差が大きく、甘いりんごを育てるのに適した地域です。
生産者が愛情込めて育てたココロファームの高品質なサンふじは、食感も味わいも絶品。
広大な自然で伸び伸びと育った長野県産のサンふじを、ぜひココロファームのオンラインストアからお試しください。