干し柿の種類は2つ!おすすめの品種やそれぞれの特徴についても紹介します

干し柿の種類は2つ!おすすめの品種やそれぞれの特徴についても紹介します

秋から冬にかけてスーパー等の店頭で購入可能な、日本の風物詩ともいわれる干し柿。
干し柿はオレンジ色の果肉が目を引く栄養たっぷりのドライフルーツですが、実は大きく2種類あることを知っていますか?
今回の記事では、2つの干し柿について異なる特徴や関連情報をまとめました。
どんな違いがあるのか参考にしながら、お好きな品種を探してみてください。

干し柿の種類は「あんぽ柿」と「枯露(ころ)柿」の2種類

干し柿の種類は「あんぽ柿」と「枯露(ころ)柿」の2種類

干し柿の種類は、主に「あんぽ柿」と「枯露(ころ)柿」の2つです。
この2種類の干し柿は、原料となる柿がそのままでは渋くて食べられない「渋柿」であることが共通しています。
この渋柿をどうやって干し柿に作り上げるか、作り方の違いで2種類に分かれるのです。

あんぽ柿

あんぽ柿の特徴は、干し柿でありながら柔らかくジューシーな食感にあります。
これは渋柿を干す工程で、柿の中に水分が40~50%程度残った状態になるよう仕上げるためです。
水分を残しセミドライにすることで、ゼリーのようなとろりとした舌触りが生まれるのです。

干し柿といえば皮を剥いて吊るし、天日で干していくのが一般的です。
しかし、あんぽ柿は干し作業の前に「硫黄燻蒸」を行います。
硫黄燻蒸は硫黄を燃やし、発生する煙を使って柿を燻製する方法のこと。
ポリフェノールの成分であるタンニンの含有量が多い柿は、その影響で黒く変色しやすい果物です。
硫黄を使うことで、柿の変色を防ぐことができます。
また、硫黄燻蒸にはカビを抑制する力や乾燥を促進してくれる力も。
硫黄燻蒸はは、あんぽ柿の製造工程で欠かせないものとなっています。
硫黄と聞くと、「食品に使っても大丈夫なの?」と不安を覚える方がいるかもしれませんが、柿に硫黄を直接振りかけるわけではなく、量も微量です。
美しくて美味しい商品を作る上で欠かせない工程ですので、覚えておきましょう。

ちなみに、あんぽ柿に使われる渋柿は「蜂屋柿」や「平核無柿」といった品種です。
特に蜂屋柿は、岐阜県の名産品として広く知られています。

枯露柿

水分多めのあんぽ柿に対して、よりドライな状態に仕上げたのが枯露柿です。
1個あたりの水分含有量は20~30%程度とあんぽ柿よりも低く、濃厚な甘みともっちりとした食感で食べ応えのある干し柿となっています。
皮を剥いた後、紐でしばってのれんに柿をひっかけ、じっくりと乾燥させるのが特徴です。
水分が少ないことで、あんぽ柿に比べると日持ち期間が長いのも嬉しいポイント。

枯露柿に使われる干し柿の品種はさまざまですが、よく知られているのが「市田柿」です。
オレンジ色の果肉に白い粉がまんべんなく付いた市田柿は、南信州・長野県の特産品として知られています。
この白い粉は「柿霜(しそう)」と呼ばれていて、柿から出た糖分が粉になったものであり、甘くて美味しい干し柿の証です。
市田柿は水分をしっかり出すために柿を揉む「揉み作業」を行うことで、柿の表面に水分を浮かび上がらせます。
その水分が完全に乾燥すると、糖分だけが残って魅力的な柿霜になる、という訳です。

干し柿におすすめの品種一覧とそれぞれの特徴を紹介

干し柿におすすめの品種一覧とそれぞれの特徴を紹介

ここからは、干し柿にするのに最適な柿の品種をご紹介します。
見た目や生産地にどんな違いがあるのか、比較しながらご覧ください。

市田柿

はじめにご紹介するのは、さきほど枯露柿に使われると説明した「市田柿」です。
市田柿は長野県飯田市周辺で古くから栽培されている渋柿で、ブランド柿としてよく知られています。
寒暖差が大きく、盆地で太陽の光を浴びやすいという恵まれた環境で育つ市田柿。
干し柿としての仕上がりは約30g前後と、少し小ぶりなサイズとなっています。

愛宕(あたご)柿

続いては「愛宕柿」をご紹介します。
愛宕柿の主な生産地は愛媛県で、比較的収穫時期が遅い渋柿です。
柿の収穫ピークは10月~11月といわれていますが、愛宕柿の場合は11月~12月頃となっています。
果実のサイズ感は大きめで、実成りがよく量産性に優れた品種です。

祇園坊

祇園坊は広島県を主な産地とする渋柿です。
ピーマンやパプリカのような凹凸を持ち、つやつやとしたオレンジ色が目を引きます。
種が非常に小さく、ほとんど入っていません。
干し柿にした場合、種が無い方が食べやすいので、そういった面でも人気の高い品種です

甲州百目(こうしゅうひゃくめ)

甲州百目はその名の通り、甲州=山梨県甲府周辺を主な産地としています。
大ぶりな渋柿で、百目という名前は柿の重さが由来。
昔の単位で「百匁(ひゃくもんめ)=約375g」程の渋柿であることから命名されました。
甲州百目は不完全渋柿といって、渋抜きすれば生でも食べられる柿です。

蜂屋柿

あんぽ柿の原料として広く知られている蜂屋柿。
岐阜県美濃加茂市の特産品で、ふるさと納税の返礼品としても使用されています。
岐阜県もまた、寒暖差が大きく柿栽培に適した土地です。
大ぶりでとろりとした食感が人気の品種となっています。

平核無(ひらたねなし)柿

その名の通り種が無いことで広く知られている平核無柿。
四角くてぽってりとした、一般的な柿のイメージに近い形状をしています。
東日本を中心に日本全国で広く栽培されている渋柿で、収穫時期が10月~12月と長め。
生産量が多いことから、店頭で目にする機会が多い渋柿です。

干し柿を自分で作るなら平核無柿がおすすめ

干し柿を自分で作るなら平核無柿がおすすめ

ここまで6品種を紹介してきましたが、ご自宅で干し柿を作る上で一番おすすめなのは平核無柿です。
その最大の理由は種が無いことですが、6つの中で一番手に入りやすいというのも重要ポイント。
平核無柿は生産地以外では手に入りにくいブランド柿と比べ、スーパーや青果店に行けば気軽に購入できます。
実も大きめなので、初心者でも扱いやすいのもおすすめのポイントです。

通販でお得に買える!上品な甘みの「市田柿」

通販でお得に買える!上品な甘みの「市田柿」

干し柿は自宅で作ってみることができるドライフルーツですが、手間や期間がかかります。
気軽に楽しみたいのであれば、既製品を選ぶのがおすすめですよ。
私たちCOCORO FARMでは、長野県の特産品・市田柿を自社農園で栽培・収穫・製造・販売まですべて一貫して行っています。
農家熟練の目でしっかりと管理された市田柿は、味も見た目も一級品です。
遠方の方にもお楽しみいただけるよう、弊社サイト内ネットショッピングでも販売を行っています。

2022年度の市田柿販売はもう終盤です。
2023年2月現在、皆さまにお届けできる商品は「自家用」と、市田柿を使った加工品「市田柿ミルフィーユ」の2つとなっています。
自家用の市田柿は、形や大きさの問題で惜しくも贈答用になれなかった市田柿を詰め合わせたお徳用。
糖度が高く、甘みをしっかりと感じられる市田柿です。
購入期限は2023年3月20日までとあとわずか。
以下のリンクより商品ページへ移動いただき、新規登録・ログインを行いますとご購入いただけます。
高品質な自家用パックを、この機会に是非お楽しみください。

市田柿ミルフィーユは、自慢の市田柿をスライスして伸ばし、発酵バターやクリームチーズとミルフィーユ状に重ねたスイーツです。
市田柿のねっとりとした食感と自然な味わいと、発酵バター・クリームチーズのなめらかな舌触りがクセになるお菓子となっています。
市田柿ミルフィーユは販売期間を設けておりません。
COCORO FARM自慢の市田柿を、年間通じてお楽しみください。

干し柿の種類や特徴を理解し、お気に入りを見つけよう

干し柿の種類や特徴を理解し、お気に入りを見つけよう

ちょっと小腹がすいたときに、ついつい手が伸びてしまう干し柿。
同じ干し柿でも、実にいろんな種類があることをお分かりいただけたのではないでしょうか?
干し柿は体に必要なミネラルを多く含み、冷凍保存も可能な和菓子です。
そのまま食べるだけでなく、たくさん保存して料理やお菓子に使用しても美味しく楽しめることができますよ。
様々な種類が購入可能な今の季節に、お気に入りの品種はもちろん、気になる品種をお取り寄せして食べるのも楽しいです。
いろんな楽しみ方で、干し柿を堪能してみてください。