一目でわかる!美味しい梨の見分け方を解説
「買った梨が甘くない!」
「なんだか果肉がスカスカしてる…」
スーパーなどで和梨を購入した人から、ときどき聞かれる声のひとつです。
和梨は見た目だけでは完熟かどうか見極められないため、店頭で選ぶのが意外と難しいフルーツ。
この記事では和梨について、色や形などの観点から良い個体を選ぶポイントを紹介します。
ここで解説するチェックポイントを元に、秋を彩る甘くて美味しい梨を楽しみましょう。
美味しい梨の見分け方:ポイントは5つ
梨には「和梨(日本梨)」「洋梨」「中国梨」と大きく3つの種類がありますが、今回は日本で一般的に梨と呼ばれる和梨にスポットライトを当てていきましょう。
甘くて美味しい和梨を見分けるには、次の5点に注目してください。
①梨の果皮に色ムラがなく、張りがあること
果皮に色ムラがなく、綺麗な張りを保った和梨は、水分たっぷりで実がぎゅっと詰まっています。
まずは全体をチェックして、しっかりと張りがあるものを選びましょう。
触ってみると分かるのですが、しわがある個体は果皮と果肉の間がスカスカになっています。
果肉から水分が抜けて食感も悪いので、注意が必要です。
すでに購入した梨がその状態であれば、ジャムなどに加工して食べるのをおすすめします。
②軸が太くてしっかりしていること
梨の中心部にある軸は木と繋がっていた部分で、軸が太いほど栄養をたっぷり吸収できると言われています。
そのため、軸がしっかりとしていて横に膨らんで個体を選ぶと、糖度が高くて実が詰まった梨の確率が高いのです。
軸がカサカサしているものは収穫から時間が経過し水分不足になっていることが多く、鮮度をチェックするうえでも重要なポイントといえます。
③お尻の部分がふっくらしていること
梨は軸がある頭の部分からお尻に向かって徐々に熟していきます。
上から見た感じではふっくらしていたのに、切ってみたらお尻はスカスカだったという経験はありませんか?
これはお尻まで熟する前に収穫されたため、実の詰まりが少なかったり、水分量が足りていなかったりすることが原因です。
お尻までしっかりとふっくらしている個体は、ギリギリまで木の上で栽培された個体の証。
お尻部分が確認できる環境で販売されていれば、お尻の状態を参考にして購入しましょう。
④手に持ったときに重たいこと
果肉や果汁がたっぷりと詰まった個体は、手に持ったときにずっしりとした重量感を感じます。
手に持って選ぶことができれば、持ち比べて重さをチェックしてみるのがおすすめ。
もちろん購入前の商品をむやみに触ることはNGですので、その点は気を付けましょう。
また、和梨は品種によって平均重量が異なります。
同じ品種同士で重さを比較してください。
⑤ザラザラが少ないこと
和梨を手で触ると果皮がザラザラとしています。
これは果皮にある「コルク」によるもので、成熟途中の梨にはっきりと現れるのが特徴です。
コルクは完熟を迎えるにつれて剥がれ落ちていき、ぱっと見て目立たなくなったうえ、手触りもツルツルとなめらかに変化していきます。
甘い梨を選ぶなら、最後に熟すお尻付近のコルクがツルツルとしているものを選びましょう。
ちなみに和梨は「赤梨」「青梨」の2種類に分類されています。
青梨はコルク自体が元々少ないため、この見分け方は主に赤梨を購入する場合に活用しましょう。
主な赤梨、青梨は以下の通りです。
赤梨
- 幸水
- 豊水
- 南水
- 新高(にいたか)
青梨
- 二十世紀梨
- ゴールド二十世紀
- かおり
- おさゴールド
青梨の見分け方は色がカギ
数ある梨の品種の中でも、知名度・シェア率がトップクラスの二十世紀。
この梨は青梨に分類されています。
青梨の場合、果皮の色づきで熟しているかどうかを確認できます。
青梨の表面は始め緑色をしていますが、成長が進むにつれて少しずつ黄緑色に、そして完熟を迎えると黄色に変わります。
青梨の場合、より黄色に近い個体を選ぶと甘みが強くて美味しいです。
青梨は赤梨と比べて酸味のバランスがやや強く、爽やかな甘さを味わえる品種ですが、その分糖度が低い個体を選ぶと甘みを感じにくくなります。
先に紹介したポイントと合わせ、果皮の色をしっかりとチェックして美味しい青梨を味わいましょう。
買った梨をすぐに食べないならほんのり赤みがあるものを選ぼう
皆さんは蜜入りりんごをご存じですか?
美味しいりんごの果肉には半透明の蜜が入っている、と認識している人も多いと思います。
この蜜の正体は「ソルビトール」。
りんごや梨の中にある甘み成分で、光合成を行うことで生み出されます。
完熟を迎えた後もたくさんのソルビトールが生成されると、細胞は糖で飽和状態となり、ソルビトールが入り込むことができません。
するとソルビトールが染み出て、蜜入りの状態が生まれるのです。
実は梨にも蜜が入ることがあります。
特に豊水でよく見られる現象ですが、外見からは蜜入りかどうかを判断することはできません。
また、蜜は収穫から時間が経つにつれて、果肉の糖分が呼吸に使用され、不足した糖分を補うために果肉に戻っていきます。
「蜜入り=甘みが強い」のではなく、甘みが強い個体の中には蜜が現れることがある、程度に知っておきましょう。
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昼夜の気温差が大きくて糖分を生み出しやすい長野県で、愛情込めて栽培した和梨です。
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美味しい梨の見分け方を知っておこう♪
梨は収穫後に追熟しない果実なので、購入するときは状態を見極めることが大切です。
今回解説した5つの方法で選んで購入するほか、当店のような産直販売店を活用するとより美味しい梨に出会えますよ。
ポイントを押さえて、旬を迎えた美味しい和梨を目いっぱい楽しみましょう。