梨コラム

2023.08.10

梨の旬はいつ?時期やおすすめの品種を紹介

梨の旬はいつ?時期やおすすめの品種を紹介

シャリシャリとした食感と瑞々しい果肉が魅力的な梨。
やさしい甘みとさっぱりとした後味を楽しむことができるフルーツです。
旬を迎えた梨は、果肉いっぱいに果汁を詰め込んでさらに美味しさが倍増します。
この記事では、梨の旬がいつなのか、どんな品種がおすすめなのかを農家の目線で解説します。
今年はさまざまな品種の梨を食べ比べて、好みのブランドを探してみてはいかがでしょうか?

梨の旬は7~10月

梨の旬は7~10月

梨にはたくさんの品種がありますが、品種によって旬の時期が異なります。
市場に出回るのが早い品種は7月頃から収穫がスタートし、10月頃までが旬の季節です。
晩生品種(おくてひんしゅ)と呼ばれる梨の中には、11月から最長で1月頃まで収穫可能な品種もあります。
皆さんの想像よりも、はるかに長い期間収穫されているのではないでしょうか。
旬の梨は甘く栄養たっぷりなので、今年は意識して果物売り場をチェックしてみてください。

南水の旬と特徴

ここからは梨農家でもある私たちCOCORO FARMがおすすめしたい品種を3点紹介します。
始めは「南水(なんすい)」という梨をチェックしていきましょう。

南水の特徴

  • 親:越後×新水(しんすい)
  • 品種登録:1990年(平成2年)
  • 大きさ:中~大(360g前後)
  • 特徴:柔らかめではあるもののシャリシャリ感も楽しめる豊かな果肉。果汁たっぷりで酸味はほぼなく、糖度が高い。
  • 主要産地:長野県、秋田県、新潟県(出展:令和2年産特産果樹生産動態等調査)
  • 出荷時期:9月中旬~10月上旬頃

南水は長野県で生まれた梨で、現在の主な生産地もほとんどが長野県産です。
全国生産量191.7ha中、147.7haが長野県産で約80%を占めています。
全国的な生産量が少なく、全体の6%にも満たないのです。
生産地以外では珍しい品種となっていますので、見かけた際には是非購入してみてください。
COCORO FARMでは例年、9月頃まで販売予約を受け付けています。
2023年の販売はまだ未定ですが、希少な南水に興味がある方は以下の商品ページにて販売開始のアナウンスをお待ちください。

南水についてはフルーツコラム内に掲載中のこちらの記事でも詳しく紹介しています。
南水の魅力をもっと知っていただければ幸いです。

幸水の旬と特徴

幸水の旬と特徴

続いては「幸水(こうすい)」を紹介します。
幸水といえば、日本を代表する梨として長い歴史を持つ有名な品種です。
スーパー等の店頭で目にする機会も多く、名前を知っている方も多いのではないでしょうか?

幸水の特徴

  • 親:早生幸蔵×菊水
  • 品種登録:1959年(昭和34年)
  • 大きさ:中(300g前後)
  • 特徴:シャリシャリ感があってしっかりと固めの果肉。甘みと酸味とのバランスが絶妙。
  • 主要産地:千葉県、茨城県、栃木県(出展:令和2年産特産果樹生産動態等調査)
  • 出荷時期:8月上旬~9月上旬頃(早い地域の始まりは7月下旬頃)

幸水はシャリシャリとした食感やさっぱりとした甘さが魅力で、多くの方がイメージする日本梨の特徴を持つ品種です。
南水と比較するとサイズはやや小さめですが、果肉が固めなので食べ応えは抜群。
生産量は日本梨の中でトップを誇ります。

COCORO FARMでも幸水を栽培していますが、今年の受注期間はすでに終了となってしまいました。
また来年、みなさまに美味しい幸水を届けられるのを楽しみにしております。

日本梨の代表、幸水についての詳細や美味しい果実の選び方は、こちらの関連コラムでも魅力を紹介中です。
是非チェックしてみてください。

豊水の旬と特徴

豊水の旬と特徴

最後にご紹介するのは「豊水(ほうすい)」です。
大きく育った果実が目を引く豊水は、南水・幸水とは異なる特徴を持った梨です。

豊水の特徴

  • 親:幸水×イ―33(石井早生×二十世紀)
  • 品種登録:1972年(昭和47年)
  • 大きさ:大(350~最大500g前後)
  • 特徴:柔らかめの果肉をしていて、包丁を入れると果汁が溢れる。甘みは強いが程よい酸味もあって、濃厚な風味が楽しめる。
  • 主要産地:千葉県、茨城県、栃木県(出展:令和2年産特産果樹生産動態等調査)
  • 出荷時期:8月下旬~9月下旬頃(遅い地域では10月上旬頃まで)

豊水の生産面積は、2,121.0haで幸水に次ぎ全国第2位を誇ります。
日本国内の日本梨栽培総面積数は8,187.2haですので、幸水と豊水でおよそ60%。
栽培面積が大きいと全国各地への流通量も多いので、知名度も高くなります。
豊水は南水・幸水と違い程よい酸味を持ち合わせ、暑い夏に嬉しい爽やかな香りが特徴。
甘いだけでは物足りないという消費者に人気の梨となっています。
幸水と豊水は店頭で並んで販売されていることも多いですので、一度食べ比べてみてください。

COCORO FARMのオンラインストアでは8/30まで販売予約を受付中です。
発送予定期間や販売種類については、以下の一覧ページよりご確認ください。

ここまで紹介した3つの品種はいずれも日本梨の中で赤茶色の果皮を持つ「赤梨」という種類の分類です。
他にも黄緑色の果皮を持った「青梨」があり、それぞれ異なる特徴を持っています。
赤梨・青梨の違いや、幸水と豊水それぞれの品種ごとの違いについてもっと詳しく知りたい方は、こちらの関連情報もチェックしてみてください。

日本梨は他にも「あきづき」や「新高(にいたか)」等、多くの品種が存在します。
店頭を訪れた際には、どんな品種があるのか是非注意して見てみてください。

梨は食べる直前に冷やすと美味しい♪

梨は食べる直前に冷やすと美味しい♪

暑いこの季節は冷えた梨が美味しいですが、冷やし方には注意が必要です。
梨は冷蔵庫で冷やしすぎると甘みを感じにくくなる性質を持っています。
そのため、食べる2〜3時間前に冷蔵庫に入れると甘みを最大限まで味わうことが可能です。
皮と果肉の間には甘みがたっぷりと詰まっているので、皮は出来るだけ薄く剥いてください。
旬を迎えた梨は甘みも旨みも抜群です。
魅力を最大限に引き出したうえでお召し上がりください。

梨はビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しよう

梨はビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しよう

先ほどご紹介した通り、梨は冷やしすぎると甘みを感じにくくなります。
そのため、出来るだけ保存は常温の冷暗所がおすすめです。
とはいえこの時期は室内も暑すぎて果物の日持ちも悪くなりがち。
特に梨は追熟が不要な果物で、収穫した直後から食べ頃となっていますので、傷むスピードも速いです。
ちょうどいい保管場所が確保できない場合は、ビニール袋に入れて野菜室にて保管してください。
冷蔵庫の中では冷気を浴びて乾燥してしまうので、ビニール袋に入れて乾燥から守りましょう。

瑞々しい梨を存分に楽しもう!

瑞々しい梨を存分に楽しもう!

甘みが強いながらも爽やかで美味しい梨は、それぞれ違った特徴を持ち合わせています。
固い・柔らかい、甘い・酸味がある等、好みの味に合わせて品種を選んでみてはいかがでしようか?
梨は生食だけではなく、食材として食事メニューやスイーツに使用しても、美味しくお召し上がりいただけます。
たくさんの品種から自分好みの味を探して、いろんな食べ方で梨のシーズンを最大限に楽しみましょう。